柳宗理展


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今年の夏もそろそろ終わりですかね?
秋を迎えるこの季節は毎年なんだかさみしく感じます。
遅ればせながら、8月はいろいろと時間を使えました。(逐一書けなかったので、一部お話します。)

9年ぶりに友人との再会。
学生時代にお世話になっていた、アトリエの仲間と卒業以来初めて集まる事が出来ました。
先生を囲んでの食事会は、久々に懐かしい空気で、みんなの近況報告も聞けていい刺激になりました。十数人集まったのですが、学んでいた事から大きく離れた仕事をしてる人は少なく、ほとんどの友人がクリエイティブな職業に就いている事に感心しました。
これは数あるアートスクールの中でも特色のある、心優しく、熱意と人間性あふれる心と創造的な想像力が持てる人を育てたいという、先生の信念が生んだパワーだなぁと思います。


横浜で開催の柳宗理展。
日本の工業デザインの先駆者として有名な柳宗理さんの展覧会ですが、横浜美術館で開催との事だったので、会期中に行く事が出来て良かったです。
27年間横浜市民の私としては、横浜市営地下鉄のベンチや切符売り場やサインなど、どれも小さい頃から慣れ親しんだもので、人々が行き交う風景の中に自然と溶け込むデザインはすばらしいものです。

私は柳さんのデザインにおける考えや理念はいつも頭に留めています。
以下は横浜美術館のプレスリリースより

幾度も手作業による実験(ワークショップ)を繰り返し、デザインは構想から現実へと歩みはじめます。地道なプロセスを踏んで生まれたかたちは使い手を裏切りません。また、作家性を前面に押し出さず、無名性にこだわるそのかたちは、すんなりと私たちの生活に溶け込む柔軟性も備えています。柳のデザイン分野は家具、食器、文具、公共建築など多岐にわたります。、、、

手づくり靴と工業デザインは似て非なるモノづくりですが、柳さんの思想は靴づくりにおいても共通する部分があります。
手づくり靴は既成靴とは異なり、ブランド名など存在価値がありません。それは、つくった人やどうしたら履きよいものになるか共に考えた人が主体となるからです。

生活に馴染み、履く人のことを考えてつくった靴づくりへの取り組みは、モノで溢れる今日に必要とされる、健全で美しい姿だと思います。