10月 2015

ふぞろい美


ほとんどの人の足は左右対称ではありません。それぞれの足に合わせて木型を補正して作るので、靴になった時も当然左右同じでは無いのです。そんな、わずかな違いも作り分ける事が出来るのは人の手であり脳であります。

手づくり靴は、左右の違いはもちろん、手でつくられた形跡があり、そこにはふぞろいだから感じる美しさがあります。
ミシンが僅かにずれたり、踵の釘穴やミシンの押さえの跡など、作業の段階で出来る跡もまた趣があります。

抜き型やレーザーでカットしたら均一均等、分業で作業効率も良くコスト削減にもつながるけど、そこには人の想いは欠片もない。ひとつひとつ穴を開けたり、一枚一枚包丁で切ったり、一人の手で想いをかけるからこそ心がこもり、思わずにんまりするような物が出来上がるんだと思う。
一律につくる事を追い求めるより、曲がっかた点や線の中に感じる美を求めます。
均等につくる事は訓練で出来ますが、逆は出来ないのです。だから自分の手に自信を持って、個々の足を想い、あたたかい物づくりをしてもらいたいな。

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Kids shoes

可愛い赤い靴が出来ました!
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小さい頃からHansABOベビーシューズを気に入って履いてくれていたRちゃん。
大きくなったので、家族揃って16cmの靴を注文に来てくださいました。
デザイン選びはお洒落なママとおばあちゃんが担当。なんといっても目立つのはカラーリング。2ストラップにパンチングメッシュとこだわりました。じっくり話し合ってくださったおかげで、誰よりもお似合いな個性派シューズが出来ました。
受け取りにはカメラを持ったパパと妹さんも一緒にいらして、Rちゃんと出来立ての靴を囲んで賑やかなひと時となりました。Rちゃんも「かわいい、かわいい。」と喜んでくれたそうです。
みんなでお子さんの成長を見守って喜びを分かち合える、素敵なご家族でした。その中心に手づくり靴が居られるなんて、嬉しい限りです。
この靴を履いてまた楽しい思い出をたくさん作ってね。

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靴づくりを仕事にしているけど、その仕事が自分の暮らし(ヒト、モノ、コト)を作っていて、これはもう仕事ではなくて暮らしの一部なんだなと思う時があります。だからずっと続けられるし、喜びも楽しさも味わえる。今回のご注文は偶然の出会いから始まったのでそんな事を感じました。大事にしていきたい事柄です。

秋の浅草めぐり

春にメンバー方々と遠足に出かけた時に、今度は浅草の問屋巡りをしたいね!と話をしていました。過ごしやすい季節になりましたので秋の遠足という事で、浅草めぐりツアーへ一緒に行きたい方募ります。
詳細はみんなで決める予定ですが、浅草でランチ後に革屋さんや金具屋さんを回る予定です。同じようにつくるのでも自分で見て揃えた材料、道具でつくるともっと面白いですよね。回る予定の所は問屋さんなのでまだまだ個人での購入は難しい環境と言えますので、この機会に参加してみてはいかがでしょうか。と言っても、今回は第一回目なので、仕入れメインというよりはみんなで遠足という雰囲気でしょうか。

私も一人で仕入れに行く時は一日に何軒も回るので観光している余裕もありません。たまには気心知れたみんなでのんびりっていうのも楽しそうで良いなーと思っているところです。
案内は得意とは言えない私なので、さてどんな一日になるか、勇気のある希望者はお知らせください。

◾︎浅草問屋めぐり
日時
/1030日金曜日 11時〜16時頃 現地解散
集合/銀座線 浅草駅 
定員有り・詳細変更になる場合があります。