Hand made

ふぞろい美


ほとんどの人の足は左右対称ではありません。それぞれの足に合わせて木型を補正して作るので、靴になった時も当然左右同じでは無いのです。そんな、わずかな違いも作り分ける事が出来るのは人の手であり脳であります。

手づくり靴は、左右の違いはもちろん、手でつくられた形跡があり、そこにはふぞろいだから感じる美しさがあります。
ミシンが僅かにずれたり、踵の釘穴やミシンの押さえの跡など、作業の段階で出来る跡もまた趣があります。

抜き型やレーザーでカットしたら均一均等、分業で作業効率も良くコスト削減にもつながるけど、そこには人の想いは欠片もない。ひとつひとつ穴を開けたり、一枚一枚包丁で切ったり、一人の手で想いをかけるからこそ心がこもり、思わずにんまりするような物が出来上がるんだと思う。
一律につくる事を追い求めるより、曲がっかた点や線の中に感じる美を求めます。
均等につくる事は訓練で出来ますが、逆は出来ないのです。だから自分の手に自信を持って、個々の足を想い、あたたかい物づくりをしてもらいたいな。

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手づくり靴とは


手づくり靴のデザインの本質は、その人の足に合わせること、既成靴で合わない所を分析して形にする。それから、履いていて心地良く、心も体も喜んで、幸せになるような想いを形にすること。
履く人の暮らしに合わせて手直しが出来て、その人と共に歩めるような靴でありたいと思います。

「行き場の無い靴は作りたくない。」
以前に、この言葉を聞いて私に靴を注文したいと思ってくださった方がいました。この方との出会いは何年前の事ですが、その言葉を思い出し、時が経った今もオーダーに来ていただいています。
たった一人のための靴だから、喜びも楽しさも想いが一足にギュッと詰まった特別な靴になります。
それを自分の手で作るのであれば、なおさら問題点を追求出来るし、修理調整もし易い。何より自分の好きなようにつくって歩けば、心が踊ります。
自分や家族のための手づくり靴は、幸せを運んでくれそうです。
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しばらくぶりになりましたが、工房で出来上がった靴達をアップしました。
Members shoes / Order shoesをご覧ください!
今度はそんな靴達が出来るまでのプロセスをお伝えしたいと思います。