あたまの体操


難しかったサンダルづくりがようやく終わったかと思えば、もう秋にむけてブーツの制作に入ってます。
靴づくりって頭の体操にはもってこいですね。
手と頭で考えた形をつくり上げるために、適切な手段や作業手順を思考していく自然な流れにより、合理的な脳内運動が出来る気がします。
今回仕上がったサンダルは一番ベーシックな形で、歩行に大切なボール、三の甲、踵の3点をしっかり押さえる事が出来るので、私もこのタイプは夏になるとかなりの頻度で愛用してます。シンプルな形だからこそより履きやすいようにインソールのパッドの入れ方に工夫してつくりました。サンダルでアーチのクッションやペロッティ、体重移動をするパッドなどを入れてつくるのは難しいのですが、頭を使って頑張ってみました。敷革は交換出来るようにつくりましたので、パッドが沈んだり汗等で汚れた場合にも交換可能です。大事に履いていただけば長持ちするかと思います。
私のサンダルももう7年目を超しましたが、それでもまだまだ履きたいものです。
もっとたくさんの人たちが、手と頭をつかって身体の事や暮らしの事を考えた「てづくりクツ」に関わる機会があれば、どんなにいいのだろう。と靴づくりの楽しさを実感しております。
私にとっては、頭も身体も抜け出せない大切な生活の一部ですね。
サンダルは名前を印字して来週お渡し、右から押し迫って来るブーツは秋が来る前にフィッティングに入ります。