Pasted Graphic 9
 
工房に新しく色とりどりのモカ糸が揃いました。
あまりにきれいな色でしたので写真に撮ってみました。
このモカ糸はナイロンの糸にロウが引いてあるため丈夫で作業性にも優れていて、手縫い靴や手縫いのバックを作る時にはとても便利な材料です。糸は他にも玉糸を好きな太さに縒ってチャンといわれる松脂を塗って作る方法や微妙な色を出したい時は染料で染める場合もありますが、通常はこの糸を使って作っています。何より、強度は抜群に良いし水や摩擦にも強く、安定性のある素材なので安心して使えます。手縫いの際の糸の始末は、23重に方結びをするため段差が生じますが、この糸なら結び目を火で炙り溶かしてカナズチで叩いてあげれば簡単に滑らかになります。
ただ、あまり色の種類がないのが以前からの悩みでしたが、先々月、大桟橋で行われたビーズのイベント会場で偶然目にし、きれいな色を取り寄せる事ができました。
物づくりをする上で、優れた素材を適宜に使用する事はとても重要な事ですので、良いものづくりをするため、日々探求していかないといけませんね。
新しい素材を見ると、わくわくして、どんなものを作ろうか、早く作りたくてウズウズして、目前の仕事を放り出し、別の今やりたいと思ったものを作りたい!という衝動にかられる事があります。素材を見て、ここまで興奮してしまうのは私だけかもしれませんが、ワークショップの生徒さんやオーダーの方々も素材選びはとても楽しいところですので、とことん迷って、たったひとつの自分だけのものを作りましょう!