モノ作りへの想い


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ワークショップで完成の靴。
よく見るとつま先がちょこっと開いたサンダルになっています。Tさんは前回に続きサンダル2足目でしたので手際よく仕上がりました!

話は変わって、2010年文化勲章を受賞した服飾デザイナーの三宅一生。
先月スパイラルでminä perhonen(ミナ ペルホネン)15周年とスパイラルの25周年を記念した展覧会「進行中」がありました。私が行って来たのは三宅一生さんと皆川さんによるスペシャルトーク。
表に出ることは少ないという三宅さんですので、ご本人からモノ作りの話を聞ける機会は珍しいことかもしれません。
生きる術こそ違ってもモノづくりに賭ける思いには共感すべきところがあり、プロダクトが私たちにどのように「いい暮らし」を与えられるか、自分なら何をすべきか、追求する精神はとても勉強になりました。(以下は対談中に気になった言葉をメモしてみました。)
「衣類は洗えるモノが一番いい」
「単純明解なモノがいい」
「作り手半分、着方半分。」
「人との出会いが創る原動力になる」
「作る人と受け取る(使う)人、両方が幸せかどうかという事にデザインの価値が生まれる」

『何かをつくりたい』と願う事は、人が人らしく生きるという事のひとつです。そんなごく自然な事で、私は靴づくりを通して靴という形を追うのではなく社会との関わりを問う、モノづくりではなく事柄づくりをこれからもずっと続けていきたい。
70歳を過ぎてもイキイキとご自分の作品を語る三宅さんにお会いして、私は難しい事でなくていいから、 今、そしてこれから自分ならどうするか、 自分なりの生き方を日々模索し、その新しい仕組みを築いていけたらいいなぁと思いました。